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住宅地盤技術者認定試験受けてきました

仕事

登録地すべり防止工事試験に落ちてから約4ヶ月。今回受験したのは住宅地盤品質協会さんの認定試験「住宅地盤技術者認定試験」「住宅地盤主任技士(調査)」です。

試験はマークシートが23問、計算問題が1問、筆記問題が1問の合計25問です。自己採点ではマークシートで14問と計算問題は正解しているので、あとは筆記問題で何点取れているかが合否の鍵を握っています。ちなみに合格ラインは全体で30点満点中18点以上の得点かつ、記述問題で2点以上の得点が必要です。つまり、マークシートが満点でも、記述が2点未満なら不合格になります。記述問題は400字中8割程度の記述が必要とされているようです。

この記事を書いている時点では結果はまだ分かりませんが、マークシート対策で私が勉強した方法を紹介しようと思います。

先ずはじめたのは、協会から提示された試験範囲の項目の中から自分の分からないワードを拾い出す事です。私の場合は既に地質調査技士の資格があるので、そちらの分野に関してはある程度の知識があります。そのかわり、住宅基礎の補強工法や関係法令については十分な知識はありません。なので、そういうワードを拾い出してまとめました。出題内容は以下のような感じで協会のホームページに掲載されます。(画像はNPO住宅地盤品質協会のホームページより)

次にやったのは前項で拾い出したワードの意味をテキストやネットで調べる事です。調べたものは片っ端からWordで入力して、用語集の様なものを作成しました。この際に、テキストやネットの文言を丸写しするのでは無く、自分なりに要点をまとめて書くように意識しました。内容をまとめながら入力することによって、記憶に残りやすくなったと思います。ちなみに作った用語集の一部がコチラ

試験範囲用語集
・地質学の基本原理・・・「地層累重の法則」「堆積水平性の法則」「初期連続性の法則」「地層断続の法則」の四法則のこと。
・潟湖跡・・・・・・・・・・・・・・海成層。浅い海の一部が砂丘や砂州によって外海と絶縁されてできた潟湖には泥や粘土・シルト等がよどんだ水のもとで堆積するため、悪質な軟弱地盤ができやすくなっている。このようなところが陸化したものが潟湖跡(潟湖跡地)という。水田としての利用が主で、住宅などを建てると不同沈下を招くだけでなく、広域的な地盤沈下をおきやすい。
・土粒子の運搬・・・・・・・・土粒子が運搬されるとき、一般的には粒径の大きなものほど流速が大きくないと運ばれない。しかし、いったん堆積し水底で静止しているものは動きにくく、同じ大きさのものが同じ場所に集まるようになる要因となっている。
・段丘・・・・・・・・・・・・・・・・海岸や川沿いに見られる、平らな面(段丘面)と急な崖(段丘崖)からなる階段状の地形のこと。海面変動と地殻変動が複雑に絡み合って形成される。
・沖積地盤・・・・・・・・・・・・ウルム氷期最盛期(1.8~2万年前)以降に堆積して形成された地層をまとめて完新統(沖積層)と呼ぶ。主に緩い砂層や軟らかい粘土層からなり、軟弱地盤となっていることが多い。
・特殊土の特徴・・・・・・・・ローム、しらす、高有機質土、真砂土などがある。ロームは地山だと安定しているが、盛土や二次堆積したものは極端に強度が低下する。しらすは火山噴出物の堆積したもので自然の堆積状態では軽粗な岩相を呈し、かなりの引っ張り強度もつが、乱したものは単なる砂質土である。降雨などによる浸食や崩壊を起こしやすい。高有機質土は有機質が土の性質に大きな影響を及ぼしており、未分解の繊維質が多く残っているものを泥炭、分解の進んだものを黒泥という。間隙比が非常に高く、圧縮性が高い。含水比も200~1500%と著しく高く、沈下を生じる可能性が非常に高い。真砂土は風化残積土の代表的なもので、主として花崗岩が風化して岩の組織を残したまま土砂化したものである。雨水による浸食を受けやすく、真砂化の進んだ斜面では降雨により地下水が集中すると土の強度が著しく低下するため、表層崩壊や土石流の原因ともなっている。
・コンシステンシー・・・・地層・土が含水比によって液状から固体状にまで変化する性質のこと。
・液性限界・・・・・・・・・・・・塑性状態から液状態の境界における粘性土の含水比のこと。塑性状態の粘性土が液性限界を超えると「液状」になる。
・塑性限界・・・・・・・・・・・・粘性土が半固体から塑性状態に変わる境界の含水比のこと。半固体の粘性土が塑性限界を超えると塑性状態になる。塑性状態の粘性土はネバっとして自由に形を作ることができる。
・圧密現象・・・・・・・・・・・・軟弱な粘性土地盤上に盛土するといった荷重が加わることによって、地盤中の水や空気が抜けてゆっくり収縮(沈下)する現象のこと。圧密現象が発生すると、地表部の盛土やその近傍の建物が沈下し、傾く等の被害が生じる場合がある。
・地盤の液状化・・・・・・・・緩く堆積した飽和砂質地盤は、地震時に液状化しやすい。微地形区では埋立地、盛土地、旧河道、旧沼地、蛇行洲、砂泥質の河原、人工海浜、砂丘間低地、堤間低地、湧水地点などがそれにあたる一般的に液状化のおきやすい飽和土層は、地表から20m程度以浅完新統(沖積層)で、細粒分含有率Fcが35%以下の土とされている。ただし、埋立地や盛土地などの人口造成地盤では、粘土分含有率が10%以下、または塑性指数が15%以下でも液状化の可能性がある。
・FL法による判定・・・・・調査ボーリングで得られるN値と粒度試験の結果を用いて液状化の危険度を判定する方法。所定の深度に於いての危険度予測ができる。
・液状化の対策工・・・・・・・液状化が発生しても地盤補強体で建物荷重を支えられるようにする対策(杭状地盤補強工法、固結工法など)。液状化を発生させない工法(締固め工法、排水促進・など)。
・事前調査・・・・・・・・・・・・・現地調査の前に調査地付近の土地条件図や液状化履歴図、地質図、地盤図などを用いて地盤の良否や問題点などを予察すること。
・CPT・・・・・・・・・・・・・・・電気式コーンを静的に貫入して地盤の抵抗や間隙水圧等のデータを連続的に採取する調査方法。これらのデータから柱状図、換算N値、物理・力学特性を求めることができる。また、地盤の透水係数、弾性波速度も同時に求めることができます。ボーリング調査と比べて調査・試験速度は数倍、コストハ半分以下とコストパフォーマンスが高い。ただし、玉石、砂礫層とは相性が悪い。
・平板載荷試験・・・・・・・・・基礎を設置する深さまで掘削を行い、基礎に見立てた小さな鋼板(載荷板:直径30cmの円盤)を置いて実際の建物の重量に見合う荷重をかけて沈下量を測定し、地盤が安全に支持する力を判定する試験。比較的短時間に地盤の支持力を直接的に測定できるが、作業スペースがやや大きくなることが短所。
・ピエゾドライブコーン・ピエゾドライブコーン(液状化ポテンシャルサウンディング)は,動的貫入試験装置の先端コーンに内蔵した間 隙水圧計で打撃貫入時に地盤内で応答する過剰間隙水圧を計測し,地盤のN値と共に土質区分が推定できる新しい サウンディング調査法である。打撃貫入することにより1打撃毎に貫入量からN値,過剰間隙水圧の残留値から細粒 分含有率FCを評価することができ,各種設計基準に準じた液状化判定を行うことができる。
・動的コーン貫入試験・・・動的コーン貫入試験は、ロッド先端にとりつけたコーンをハンマーの打撃によって地盤に打ち込み、貫入量と打撃回数から地盤の硬軟、締まり具合を調査する試験である。ただし、標準貫入試験のような土試料の採取ができないため土質判別はできない。動的コーン貫入試験には、鉄研式動的コーン貫入試験や、オートマチックラムサウンディング、すでに基準化されている急傾斜地の調査で実施される簡易動的コーン貫入試験(JGS1433–2012)など様々ある。2014年に地盤工学会が新基準として1打撃当たりの単位面積エネルギーに応じて、大型動的コーン貫入試験、中型動的コーン貫入試験を定め、簡易動的コーン貫入試験とは別途、動的コーン貫入試験方法(JGS1437-2014)として制定した。
・サンプリング・・・・・・・・・土質の推定ができない場合や、特殊土が分布している恐れがある場合は、サンプリングを実施し土質の確認を行う。乱した試料の採取には素掘り、ハンドオーガー、SWS試験の試験孔を利用したサンプリング、ボーリング調査によるサンプリング等ある。乱れの少ない試料採取には固定ピストン式シンウォールサンプラー、ロータリー式二重管サンプラー、ロータリー式三重管サンプラーによるサンプリング方法があり、いずれもボーリング調査孔を利用してサンプリングすることができる。

この様に各用語ごとに調べて、まとめて、入力します。特に自分なりに内容をまとめることが重要だと思います(大事なことなので2度言います)。

そして最後は声に出して読む。音読のように大きくなくても良いので、とにかく声に出す。目と耳から同時に情報が入るので、記憶に残りやすいです(個人的感想)。人がいる所でやると恥ずかしいので、クリアケースなどに入れてお風呂でやるとか、車の中で通勤中にやると集中できます。あと、私はやりませんでしたが、録音して聞き流すのも良いかも知れません。

以上が私がマークシート対策とやった勉強法です。通常業務をこなしながらの試験勉強だったので、なかなか集中できず用語集が完成したのも試験日の1週間前だったので、マークシートで14問の正解は上出来だと思います。後は記述問題で2点以上得点できているかどうかで合否がきまります。発表は12月に入ってからなので後は待つのみです。

あまりメジャーな資格ではないので、うけるかたは少ないとは思いますが、他の試験にも応用できる可能性もあるので、試してみてください。

12月3日追記
住宅地盤品質協会さんのホームページで合格発表があり、何とか合格することができました ヽ(^o^)丿
今回の試験は受験者数184人、合格者43人。合格率は23.4%でした。合格ラインは19.5/30となかなか難しい結果でした。

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