地すべり防止工事試験過去問解きなおし4回目は少しさかのぼってR2年度の基礎知識2問目です。
似たような問題が過去に複数回出題されたので今回も出題されるかもしれません。
問題
地すべり崩壊の素因として関わりのある組織地形に関する次の記述のうち、最も適当でないものはどれか。
- 活断層や活褶曲など、主に地殻変動により生じた地形を組織地形という。
- 傾斜45度以上の硬岩層よりなる突出した丘陵、山陵を呈する地形をホグバックという。
- 傾斜した軟岩と硬岩の互層の差別浸食により生じた急斜面と緩斜面からなる非対称な尾根を呈する地形をケスタという。
- 差別浸食により形成された水平な硬岩層よりなる平坦な山頂を呈する地形をメサという。
回答と解説
回答
問題文にある組織地形というのは、構造地形のひとつで、地質構造(軟岩、硬岩など)の違いから差別浸食を受けて形成される浸食地形のことを指す場合が多い。
これに対して活断層や活褶曲などの構造運動によって形成される地形のことを変動地形いう。
また、土砂の堆積作用によって形成される地形を堆積地形という。
よって1の文章は不適当なので正解は「1」になります。
解説
特によく出る組織地形の分類について解説します。下の図は組織地形の概要を表したものです。以下で各地形について説明していきます。
- 「メサ」:差別浸食によって形成されたテーブル状の台地のこと。「卓状台地」とも。さらに浸食がすすみ孤立丘となったものは「ビュート」と呼ばれる。
- 「ケスタ」:緩く傾斜し交互に重なった硬軟の地層が差別浸食を受けた結果、非対称な丘陵が連続して形成された地形。緩斜面と急崖の組み合わせで構成される。
- 「ホグバック」:地質構造を反映した差別浸食により形成された山地。地層傾斜が急で、緩斜面有さない。
全部を完璧に覚えるのはしんどいですが、最低2つを覚えておけば選択肢を絞り込む事ができるので、4択問題がたいぶ楽になります。
17日には本番です。あと少し頑張りましょう!
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